リジェネラティブ・ファッション 人と環境に優しい服作り | TWO VIRGINS | 株式会社トゥーヴァージンズ

リジェネラティブ・ファッション 人と環境に優しい服作り
BOOKサフィア・ミニー
発売日:2022/10/27
著者:サフィア・ミニー
定価:本体3,200円(+税)
仕様:B5変/並製/224ページ
ISBN:978-4-910352-55-8

ピープルツリーの創設者、サフィア・ミニー氏最新刊!

 

 

気候、生態系、社会を脅かす危機が緊迫するいま、我々人間が生き残るために早急なアクションが求められています。

危機打開に有効な新たな商業的アプローチは、システム変換が必須であり、企業は生態系の一部として活動に取り組まなくてはなりません。

ファッションが搾取してきた自然を修復し、地球の限界内で活動すべくファッションの再設計が必要なのです。

 

本書『リジェネラティブ・ファッション』は、これからのファッションに新たなやり方を示す道しるべです。

地球を安全に保つためは、生産量の削減と化石燃料依存からの脱却が必要です。

ファッション産業で働くすべての人々に、尊厳ある生計を確保しなくてはなりません。

低インパクトの原材料を使用し、工場労働者および農家の生活賃金を支払い、手工芸品生産を拡大する。

それにより、土壌、生態系、生物多様性を修復し、脱炭素化、地域社会支援を迅速に行って、すべての人に危機脱却の移行を保障します。

 

本書は、「自然と原材料」「人々と暮らしと手工芸」「ニューエコノミーとリーダーシップ」の章立てで、ガイドとマニフェストの両面を併せ持ち、人間と自然界との相関性、人と人との繋がりにまつわる様々なストーリーを多彩な写真と共に紹介。

 

エコビジネスの先端で活躍する世界中のデザイナーや企業の取材記事と、ファッション産業における先駆的な活動家たちの思索コラムを特集しています。

 

映画「ザ・トゥルー・コスト〜ファストファッション 真の代償〜」監督、アンドリュー・モーガンによる序文、グローバルサウスを含む世界各地の取り組み好事例、オルソラ・デ・カストロ、ベル・ジェイコブといったファッション業界の透明性やサステナビリティ向上に取り組む主要な活動家による考察を多数掲載。

 

■フェアトレードファッションの世界的パイオニアが、世界各地で変革に取り組む組織を取材

アルギニット、クロエ、パタゴニアなど、日本の人気ブランドの取り組みも紹介(掲載企業と活動事例)

 

     

 

〇アルギニット

アルギニットは、昆布からエコで再生可能な次世代の糸を作るデザイナーと科学者のグループ。海藻はCO2を貯留して水質を改善し海洋酸性化を減らす一方で現在の石油由来の合成素材によるマイナス面がない。コットンなど従来の天然繊維と比べても、耕作地を必要としないため土壌劣化や農薬汚染を起こすことなく、水は海水を利用できる。

 

〇クロエ

世界フェアトレード連盟と提携し、デザインレーベルMifuko(ミフコ)とコラボレーションでケニアの手織り職人によるハンドバッグ・シリーズを発表。MADE51とも提携――MADE51 は UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)による取り組みで、高い技術を持つ難民と地域の社会的企業を結びつけ、フェアトレードにおける10原則にもとづいた労働条件を確保している。

 

〇パタゴニア

過剰消費を抑えるため自社製品の購買を控えるよう促す広告を新聞に掲載。その後、収益は大幅アップ。ブランドの誠実さが新たな顧客を惹きつけた。パタゴニアが目指すのは長く着られるようデザインされた高品質な商品を提供すること。利益は自社の中古衣料品システムに投資される。

 

■コンテンツ 3つのテーマに沿って構成

(1)自然と原材料(自然界に負荷をかける汚染物質の削減)

(2)人々と暮らしと手工芸(暮らし、技術、コミュニティの再生化をはかり、すべての人々が貧困から脱出できるようにする)

(3)ニューエコノミーとリーダーシップ(自然に配慮した衣料品の価格設定や、より少ないモノと暮らす満足感を広めるビジネスモデルの再設計)